13.鬱(うつ)・鬱状態(3)焦燥感、不安の強い鬱タイプ

この項では、「焦燥感、不安の強い鬱」について御紹介します。他の項では「鬱(うつ)・鬱状態の全般」、タイプごとに「涙もろい鬱」「嗜眠性の鬱」「ヒステリー性の鬱」「躁鬱(そううつ)」について補足しますので、そちらもご覧下さい。

このタイプの人は、たえずそわそわと動き回ったり、髪の毛やペンをいじったりと、長く落ち着いて座っていることができません。一つの事をきちんと終わらせることより、ともかく早く片付けて、頭の中にある「しなくてはならない事」に次々と取り掛かろうとします。いつも焦燥感にかられ、ゴールのないマラソンを全速力で続けているようなものですから、憂鬱そうで、疲れて、やつれた顔をしています。圧迫性の頭痛(時には、頭が爆発しそうな感じ)・目の不調・けいれん・チック・筋肉のひきつり・動悸などの症状を訴えることがあります。このような鬱状態が続いていると、心に根の深い怒りを生み出している場合もあり、ささいなことをきっかけに、腹をたてたり・絶望したり・気分がめまぐるしく変化することもあります。

また、「自分には価値がない」という考えや、恐怖心を隠すためにイライラしている人や、突然動悸がしたり・涙があふれ、「心の平和」を求めるあまり自殺を考える人もいます。このタイプの人は、そのような感情や無力感を隠す手段として、仕事に没頭する傾向があります。
 

焦燥感、不安の強いに用いられるエッセンシャルオイル
メリッサ・シダーウッド・ラベンダーローマンカモミールベルガモットマージョラム・ナツメグ・オルメニスフラワー・バレリアン・レモンオレンジ

焦燥感、不安の強いに用いるブレンド
このブレンドは、症状が「軽い」「中位」「深い(重い)」の3段階になっています。どんな状態でも、まず「軽い」を3日間使用してみて、改善されなければ「中位」を1週間試します。それでも改善されなければ「深い」に切り替えます。改善が見られた場合は、良くなるまでその段階のブレンドを使い続け、ゆっくりと1段階づつ軽い方のブレンドに切り替えてゆきます。

ブレンド「軽い」: ラベンダー3・ベルガモット2・オルメニスフラワー1 の割合で。

ブレンド「中位」: シダーウッド2・オレンジ1 の割合で。

ブレンド「深い」: レモン3・シダーウッド1・オルメニスフラワー1・ナツメグ1の割合で。

●アロマテラピーの方法●
これらのエッセンシャルオイルを使ってマッサージしたり、室内の芳香浴・入浴・吸入するとよいでしょう。

1.芳香浴
空気中に香りを漂わせる方法を「芳香浴」と言います。精油は揮発性が高いので、どんな方法を用いてもその空間に香りが漂い「芳香浴」の状態になります。と言うより、そうならなければ「芳香=アロマ」「療法=テラピー」の意味になりません。基本的な方法として「アロマポット」(上部の容器にお湯を入れ、精油を数滴落として、下からロウソクで温め、蒸気とともに香りを発散させます)があります。これは火を使いますのでお子さまやペットがいるお家では、ロウソクを使わない電気で温めるタイプや細かい霧状に分散させるディフューザーを使うとよいでしょう。

2.入浴
リフレッシュしたい時は少し熱めのお湯で短時間入浴します。リラックスしたい時は少しぬるめのお湯でゆっくりと入浴します。精油の量は普通のバスタブで、3〜6滴。スパイス系のものは少なめに。精油は直接バスタブに落とし、よくかき混ぜてから入浴します。次の人が入る時には3滴を追加します。ひとつかみの自然塩に精油を混ぜると、さっぱりタイプの入浴剤になります。しっとりタイプは、1回分5mlの植物性のオイルやミルクに精油を混ぜます。専門店では、精油を水に混ぜ合わせる為の乳化剤なども扱っています。

注意:夜の入浴は大丈夫ですが、柑橘系の精油が肌に残ったまま日光にあたるとシミや炎症を起こすことがありますので注意して下さい。

3.マッサージ
精油を植物性オイルでうすめてマッサージオイルを作り、マッサージしたりスキンケアに利用します。あまりベトつかず、使用しやすい植物性オイルは、ホホバ油、スウィートアーモンド油です。他にも色々な特徴をもった植物性オイルがありますので、専門店で相談しながらの購入をおすすめします。

4.蒸気吸入
洗面台や洗面器、ボウルなどに熱湯を注ぎ、精油を1、2滴落とします。頭からバスタオルをかぶり、蒸気が逃げないようサウナのような状態にして、5分〜10分位ゆっくり深く蒸気を吸い込みます。この時目は必ず閉じて下さい。起きあがれない病人の場合は、枕元に洗面器、ボウルなどを置くだけでもよいです。アレルギー性鼻炎や喘息の人がはじめて行う時は、短時間からはじめて徐々に時間を延ばしながら行って下さい。

5.手浴・足浴
手首や足首の上まで浸る洗面器やバケツを用意します。熱めのお湯(入浴よりやや高めの温度)を洗面器やバケツに注ぎ、精油を1〜3滴落として手や足を15分位浸します。冬場は、すぐにお湯がぬるくなってしまいますので、熱湯を足しながら行います。精油の香りを楽しみながら、ゆったりとした気分で過ごしましょう。好きな音楽を流しながら行うのもよいですね。

6.簡単な方法
ティッシュ、ハンカチ、枕カバー、ポプリ、カーテン、ジュータンや熱湯を入れたコップに精油を数滴落として香らせるます。オフィスや外出先でも簡単にできます。

鬱の人に接する場合ですが、他人の愛情や思いやりが最大の贈り物です。鬱の人はそのことに感謝しつつも表現できないこともありますし、時として迷惑そうに見える時もあります。とにかく根気よく話を聞いてあげたり、優しく手に触れたり、マッサージすることは、その人を支え力づけます。鬱に人は体を触られることを嫌がる人もいますが、そんな時はこれらのエッセンシャルオイルの香りだけでも、役に立つでしょう。

参考文献
「フレングラント・マインド」
バレリー・アン・ウッド著 フレングランスジャーナル社
「アロマテラピーのための84の精油」
ワンダー・セラー著 フレグランスジャーナル社


index 1.フラワー・レメディー 2.イライラ 3.不安
4.怒り 5.自己認識 6.自己主張 7.パニック
8.トラウマ 9.集中力 10.能力発揮  
11.鬱(うつ)・鬱状態(1)鬱全般について
12.鬱(うつ)・鬱状態(2)涙もろい鬱タイプ
13.鬱(うつ)・鬱状態(3)焦燥感、不安の強い鬱タイプ
14.鬱(うつ)・鬱状態(4)嗜眠性の鬱タイプ
15.鬱(うつ)・鬱状態(5)ヒステリー性の鬱タイプ
16.鬱(うつ)・鬱状態(6)躁鬱(そううつ)タイプ
17.孤独・孤立 18.疲労・消耗
19.気分のむら気 20.積極性