大切な器を上手に選んで
盛り方にも凝ってみる



 前回は器の選び方を色・柄とサイズ
を中心に考えてみましたが、今回は器
を選ぶ前に覚えておきたいテクニック
と器の手入れ法を。

 お店で気にいった器を見つけたとき、まずチェッ
クしてほしいのが、その大きさ。大きめのお皿を選
ぶときはゲンコツを作って、実際にゲンコツをお皿
の中央に乗せてみましょう。それだけで料理を盛っ
たときのイメージがつかめます。とくに内側に絵柄
が入っているときには効果的。絵柄が可愛いと思っ
ても実際にお料理を乗せたときに絵柄が生きないよ
うではつまりません。
 「そうですね。ゲンコツをお皿に乗せる方法は私
たちもよくやるテです」と言うのはお料理スタイリ
ストの三上晶さん。
 「とにかく器を選ぶときは見た目だけにこだわっ
てはいけません。実際に手に取って、お皿の感触や
重さをチェックすることが大事。とくにご飯茶碗や
湯飲み茶碗などは、持ち心地がとても気になりま
す。自分の手にしっくりこない物はいくら色や柄が
気に入っていても、結局、棚の奥にしまいこんでし
まうことに」とのご助言とおり、まずは目で見て、
手にとって、熟考した末に選んでください。
覚えておきたいのは、器の使い方。お料理と器の
関係を正しく知っていると、お気に入りの器がもっ
とステキになります。
 「大きなお皿は中央にこんもりと盛るときれいで
す。深めの中鉢はダイナミックにドーンというイメ
ージで。基本的にはサイドぎりぎりまでギチギチに
盛りつけるのではなく、余裕を持たせて、山形に盛
ること」(三上さん)。
 基本的なお皿を定番できちんと使いこなすことが
できるようになったら、いろいろと遊んでみるのも
新鮮です。
 「たとえば大きめの片口(素麺のたれ等を盛るよ
うな口のついた器)に豆類などの小さなおかずを盛
ったり、普通、汁気のあるお惣菜には深めの器を選
んでしまいがちですが、浅めの中鉢を合わせるなん
てのもいいですよ」(三上さん)。その他、小皿や
湯飲みやティーカップ等の個々で使用するものは、
セットで揃えるのもいいけれど、遊び感覚で集めて
その時々に、それぞれで好きなものをチョイスする
なんていうのも楽しみ。大人数で食卓を囲むパー
ティなどのシーンでは小皿をひとつ盛りにして、そ
れぞれに選んでもらうなんていうのも演出のひとつ
です。



手入れを忘れずに
大切な器と長くお付き合いする


 最後に器の基本的なお手入れ法
を。重ねて収納する場合は、間に柔
らかい布や懐紙などをはさんで収納
しましょう。何枚も重ねがちになり
ますが、最高でも5枚重ねまで。それ以上になる
と、場合によっては色や柄の破損につながること
もあります。
 粉引きや焼き締めなどの土ものの器は煮汁や醤
油等のシミが気になる器です。購入した際、かぶ
るほどの水か米のとぎ汁の中で煮て、そのまま一
晩ほど冷めるまで漬けておけばOK。使うたびに
全体を水に15分以上浸してから盛りつけるように
すれば、染みになることもありません。また漆器
や金彩や銀彩の施された器や上絵付けされた器な
どは、電子レンジや食器洗い器を嫌います。購入
する際に確認をしてください。漆器の場合、その
匂いが気になるという人もいます。その場合は、
米ビツの中に2〜3日入れておくのが得策。熱湯
や水に長時間漬けておくと、漆が変色してしまう
場合があります。柔らかめの布で薄めた洗剤を使
って洗ってください。洗い終わった後もすぐに水
気をふいて、布でから拭きを。
 とって置きの器は使用した後、よく乾燥させて
布に来るんだうえで、木の箱に入れて保管を。た
だし、しまいこんでおくのではなく、たまには、
使用して空気に触れさせてあげることも大切で
す。お気に入りの器を正しくお手入れして、長
く楽しんでください。