1998年10月の出来事
  • 金大中韓国大統領、日本訪問。日韓共同宣言が採択
  • 日本長期信用銀行破綻
ファッショナブルなカップル

自分にとってカンファタブルであれば

こちらは例年より涼しくなるのが早かったせいもあり、周囲はすっかり秋景色です。ついこの間まで、Tシャツやタンクトップに短パンだった人々も、気がつくと革ジャンなどを羽織っていたりして・・。タンクトップから革ジャンという変わり身のすごさが、何ともニューヨークという感じです。

日本の場合は四季がはっきりしているので、その折々でこまやかに衣替えしていたように思うのですが、こちらは春と秋の期間が極端に短いのと、服装に対する無頓着さが相まって(もちろん常に最新モードで完璧な装いのおしゃれさんもたくさんいますが)、その辺はすごくルーズというかマイペースなのです。

日本にいた時は、ちょっと街を歩けば「今年の秋の流行色はこれなのね。こんな素材、こんなデザインが流行なのね」というのが何となくわかったのが、こちらではまずわからない。
それだけ個性的というか、流行などどこ吹く風といった面持ちで我が道をいっている人が多いのに、今さらのように気づかされます。

そういえば、こちらに来たばかりの頃「ニューヨーカーは服装で判断してはいけない。このことはくれぐれも覚えておくように」と、こちらでの生活が長い方に注意されたことも思い出されます。
これは男性女性ともにいえることで、いつもブランド品に身を包んでいる人と、「もうちょっと何とかすれば」と思わせる人が、ともかくはっきりと二極分化しているのです。

社会的な地位も莫大な収入もある人が、ヨレヨレペラペラのスーツを着ていたり、”ワオー”と思わず叫んでしまいそうな豪邸に住む女主人が、色褪せたセーターと毛玉のいっぱい付いたスパッツ姿で迎えてくれたり・・日本人の感覚ではちょっと理解しがたいことが多々あり、その度に「ああ、あの人がいったことは真実だった」と思うのです。

かくいう私も、日本にいた頃に比べれば、毎日ずいぶん汚い格好で過ごしています。
日本からやってきた友人が「えっ、本当にその格好のままでシティにでかけるの」と不審がるぐらいなのですから。いいの、いいの、自分にとってカンファタブルであれば。
ここはそれでも許される土地柄なのだから。でも・・もうちょっとおしゃれしようかな、秋ですものね。

98/10/15
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