1996年10月の出来事
  • オリックスが日本シリーズで巨人を4勝1敗で下し地元神戸にて初の日本一
  • 第92回ワールドシリーズでニューヨーク・ヤンキースが18年ぶり23回目の優勝
風になびく髪

「金髪願望・金髪礼賛」

日本では「女ごころと秋の空」などといいますが、ニューヨークの空模様もずいぶん気まぐれです。ニューヨークの女性たちが気まぐれか否かは別にして、強靭な精神力の持ち主あるはずの彼女たちにとっても、秋はもっともロマンチックな季節であることに変わりはないようです。

暑い夏の間は「いいの、暑いんだから」「いいの、これで快適なんだから」と、あまりお化粧やヘアに注意を払っていなかった女性たちが、俄然はりきりはじめました。
最近ヘアスタイルを一新した知り合いも多いのです。くるくると無造作に髪を後ろにまとめあげていた人が、突然女っぽいウエービーヘアで現れたり、ベリーショートにしちゃったり・・。

そんな女性たちで、どこの美容室も大にぎわいのようなのです。
季節が変わり、ちょっと気分転換をという時にヘアスタイルを変えるというのは、女性たちの万国共通の思いなのかもしれません。

ところで、街を歩くと時折、目のさめるような金髪の女性をみかけますが、彼女たちの約8割が、実は赤毛や栗毛を染めているのだと教えてくれる人がいました。
聞いてしまえば、なあ~んだというところですが、これは、やはり紳士たちの「金髪願望・金髪礼賛」意識が根強く息づいているからに他なりません。金髪が好まれるから、自分の地毛を隠して生まれ変わる・・なんともいじらしい女心ではありませんか。

自分の意見はあくまでも押し通す、妥協はしない・・ように一見みえるニューヨークの女性たちの全く別な一面を垣間見たようで、ちょっとうれしくなってしまいました。

私は以前、近所のヘア・サロンにいった折、「なんて東洋人の髪はあつかいにくいの」といわれて以来、(驚くほどカットがへただったせいもあり)仕方なく日本人経営のお店にいっていますが、つくづくヘア・サロンは女性たちの情報交換の場であり、一種の社交場なのだと感じます。いろいろな人の噂話も、それはそれはたっぷり。

金髪にイメージチェンジ!とまではいかないまでも、夏の陽射しで傷んだ髪のヘア・ケアのためにも行かなければと思いつつ、ついつい一日延ばしにしてしまう私です。

96/10/1
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