ローズオイル蒸留と歴史
香りの保存は人々の願い
バラの香りに魅せられた古代・東洋の人々は、束の間しか得られないその高貴な香りをなんとか保
存したいと考えました。そんな願いが、貴重なローズオイルを生み出したのです。しかし、満足で
きるローズオイルの誕生には長い時間が必要でした。ペルシャには、こんな物語があります。「神
を愛し婚約したペルシャの女王は、敬意を表してパーティーを開き、城の庭にある全ての堀をバラ
の花で満たしました。散策していた二人は、その堀の水面に強い芳香を放つ泡のようなものを見つ
け、この香りの泡に夫となる男の名アーサー・ガイルと名付けました」この名前は、バラの精
(エッセンス)を意味します。人々は香りの泡が太陽熱によって抽出されたと思い、バラの水を湧
かせばローズオイルができると考えました。これが初期の蒸留技術です。その起源は諸説あります
が、本当のローズオイルが生産されたのは、蒸留技術がトルコ人によってブルガリアのカザクラン
地方に持ち込まれ、ピンクのバラから抽出されたものともいわれています。
バラの蒸留
伝統に基づいた品質の高さ
ヨーロッパでは、ブルガリアのカザンラク渓谷とカーボロ渓
谷がバラの栽培地方として有名です。バラの蒸留を手がけた
初期ブルガリア人が使っていたアランビカという小さな容器
は、ペルシャの容器の原型とほぼ同じでした。17世紀から
18世紀初期のヨーロッパ市場では、すでにブルガリアの
ローズウォーターとローズオイルは、ペルシャ産と同価値で
取引されていたそうです。最近では、最上級のローズオイル生産者として、ブルガリア人に競争相
手はいないといわれています。ブルガリア人にとって、バラはすでに日常生活や習慣、そして伝
のひとつとなっているのです。長い歴史のなかで習得した数多くの技術に基づいて、バラに関連し
た製品は、薬用、料理、飲み物として人々の心を癒し、様々な病の治療にも使われています。
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