医食同源アラカルト

木通(モクツウ)・あけび・山女
-気も血も水も通りやすくなる-

●みそ炒めで酒の肴にも
 日本中の雑木林に自生する、蔓性の木本植物。他の樹木にからまっていること
が多いが、下から見上げると紫色のもこもこっとした感じの花や、特に秋になり
実をつければ誰にでもわかる。学名はAkebia quinata(5つの葉)とAkebia
trifoliata(3つの葉)とあるように、手掌状にちょうど五枚の五葉のアケビ
と、三葉のミツバアケビがあり、両者のアイノコのゴヨウアケビもあります。こ
のゴヨウアケビはやはり五葉のアケビですが、葉の形が三葉アケビの影響を受け
て丸形です。つまりゴヨウアケビは五葉のアケビからは葉の数を、三葉のアケビ
からは葉の形を継いでいるのです。自然には4:4:2くらいの割合であります。同
じアケビをとして利用されますが、つるを編んでカゴや椅子をつくるのに利用す
るのはミツバアケビの方だそうです。そんなことは知らず、畑の隣の雑木林のア
ケビをとってきて、水洗いしてからくるくると円 アケビ
盤状にまいて花ビン敷にしたりして利用しています。
花はそれぞれ淡紅色、黒紫色、暗紫色で、秋
になればどれも小さなバナナ状の果実をつけます。
熟すると割れて甘いゼリー状の半透明の果肉
がみえます。子供のころ林の中で食べた記憶のある方も多いはず。最近ではスー
パーでも売ってますね。
 木通、通草、山女、いずれも和名では「あけび」と呼びますが、これは果実が
開裂する「開け実」からきたといわれます。ついでにどうして山女と書いたかと
いえばその開裂した姿が××に似ているから。「山のあけびは何見て割れた下の
松茸見て割れた」というわけです。失礼しました。食用には果肉の他にも果皮も
ゆでてからみそ炒めなどにして酒のサカナに。若葉も木の芽漬けに入っています。

●利尿作用が強い
 さて漢方薬としては中国では果実を八月札(はちがつさつ)といい種子を薬と
して用いることもあるようですが、一般には、木通として蔓そのものをカットし
て使います。蔓を切って片方から吹くと向こうの断端へ空気が通るので「木通」
という、とあります。つまり気も土も水も通りやすくするというわけです。同じ
蔓性のオオツヅラフジなどと同様、利尿作用が強く、膀胱炎などに使われる方剤
に入ります。熱さましの作用としては皮膚科のくすりに、婦人科的には生理不順
に、また催乳作用もあります。民間的には、利尿を期待してキササゲと一緒に煎
じて服用することもあります。



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