| ●健康のためには五分づきを |
| お米が漢方薬?!って驚かれそうですが、今まで取り上げなかった方がおかしい |
| くらい米は有名な漢方薬のひとつです。 |
| 食品としての米は、いうまでもなく、粳米(うるち米)と、お餅やお赤飯にな |
| る糯米(もちごめ)。硬いお米と儒(軟)いお米ですが、乾燥している状態で前 |
| のように山奥の清流に自生しますが、江戸時代元禄の頃には日本各地で栽培され |
| 者は半透明、後者は白濁しているのは御存知の通り。成分的にはそんなに差はあ |
| りません。普段は粳米を、お好みで玄米から、何分づき、100%白米まで毎日食 |
| べてます。待合室に並べてある多くの本の著者として有名な幕内先生が当院の食 |
| 事指導で推奨してやまないのは、五分づき米です。お米のよさを強調する主張 |
| は、以前はこんな風にも書かれています。 |
| 「米は五味(酸・苦・甘・辛・鹹)を兼ねたり、故に衆人 |
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| 生涯これに飽く事なし。何ぞ無味淡薄なりといわんや。夫れ |
| 米と水を和して制すれば酒となり、辛熱にして酔狂せしめ能 |
| く肥満せしむ。醋(酢=酸)に制する時は、剛きをくだき柔 |
| せしむ、人を痩せしめ、醴(甘酒=甘)となせばよく暖め、 |
| 長幼を養い、粥となせば鹹(塩)して脾土をかためしむ。炒 |
| めれば苦味となる、然れども微々たる苦味、痞硬を排す力乏 |
| し、かくの如く、其味異なれば効も亦異なるを察すべし。」(昭和4年医薬随筆 |
| 集より) お米を酒にすれば辛く、酢にすれば酸っぱく、甘酒にすれば甘く、お |
| 粥に塩をまぶせば塩からく、おこげは苦い。このように五味そろっているから食 |
| 品としてはNo.1だし、いろいろな薬効も自ずから備わっているというわけです。 |
| お粥のところは少しズルいけれどまあまあ許しましょう。 とにかく世界にたく |
| さんある穀類の中で、栄養的にも栽培的にも、もっとも優秀な作物が稲作(米 |
| 作)であることは間違いないでしょう。お米が充分とれないから小麦しかとれな |
| い国々では、やむなく牧畜(肉や乳製品)で栄養を補っているのだという幕内説 |
| は傾聴に値します。 |
| 漢方薬としては、コーベイと呼び、うるち米の玄米を使います。古米の方が良 |
| 品とされ特に古いものを陳倉米と呼んだりします。 |
| コーベイは、消化吸収能力を向上させ、直接的にはもちろん滋養作用がありま |
| す。今で言えばブドー糖や栄養の点滴です。血管からではなく口からのですが。 |
| 他の漢方薬とともに煎じますから、いろいろな薬効成分の入った「重湯」と言っ |
| てよいでしょう。 |