サンザシは、中国原産とされ、梅や桜や桃や杏などと同じくバラ科の落葉樹。小枝が多くこれが変化したトゲと卵型の荒いギザギザの葉が特徴。サンザの木になる実だからサンザ子だが、山査だけでも普通サンザシと呼びます。
江戸時代中期、八代将軍吉宗の時代は大陸や半島から、新しい薬材をさかんに輸入し、国内でも医療に活かせる山野草の発見が奨励され、それら植物の分類や使用方法などを研究する本草学が日本独自にも発展した時代とされますが、サンザシもこの頃、薬用として大陸から導入されたといわれます。日本には栽培種しかなく、落葉(低木)のサンザシは春には白い五辨の可憐な花がいいし、秋には赤い小さな実が美しいので庭木や盆栽にされています。
中国ではこれを野山査、南山査といいこの果実が薬用になります。冬の中国の街角では赤い実のサンザシを串にさして売ってますが、これは食用になる大きい実のサンザシで、オオミサンザシ、北山査といわれ、こちらは落葉(高木)の実。魚を煮るときサンザシをいれれば殺菌になるし骨まで柔らかくなる、消化をたすけるから甘酸っぱいジュース(二日酔いにきく。サンザシジュースは日本でも流行の兆しあり)や砂糖漬けとして中華料理のデザートにでます。
果実の成分はいろいろ分析されてますが、血管拡張、強心作用などが知られ、これらはヨーロッパでセイヨウサンザシが強心薬として使われている根拠です。成分のひとつクラテゴール酸には胃液分泌を促進する作用が知られていますが、これは漢方で山査子といえば消化剤といわれる根拠です。
実際には秋、完熟直前の果実を収穫し、種ごと潰して干燥したものを煎じて服用します。炒って使用する山査を炒山査といい、ほかの強力な消化剤、焦麦芽、焦神麹とあわせて「焦三仙」と呼ばれ、さらに焦梹榔をあわせると「焦四仙」といい、漢方薬に配合される強力な消化剤ユニットになっています。不老長寿の仙人の仙がつくほどよく効くというわけです。とくに肉や脂っこいものの消化をたすけますから、中華料理のあとにはいいわけです。また黒焼きにしたものを山査炭といい、これは下利や出血を止める作用があります。
| 医食同源ア・ラ・カルト項目一覧 | |||||||||||||
| あ | あけび | 瓜 | くせき | 米 | せ | セッコク | な | 茄子(蔕) | ホオ葉 | ||||
| 麻の実 | お | 屠蘇酒 | クチナシ | コリアンダー | ゼラチン | ナタマメ | ま | マタタビ | |||||
| アシタバ | か | 海藻 | クマザサ | ころは | セロリ | なつめ | マトン | ||||||
| 小豆 | カカオ | 熊の胃 | コンフリー | セージ | ナツメグ | みかん | |||||||
| 阿仙薬 | 牡蛎 | クラゲ | コーラ | た | 大根 | ナルコユリ | 水飴 | ||||||
| 甘茶 | 柿 | クロモジ | さ | 酒 | 大豆 | に | ニワトリ | ミズキ | |||||
| アマドコロ | かごそう | クローブ | ザクロ | 筍 | にんにく | も | 桃 | ||||||
| アーモンド | カノコソウ | クルミ | サフラン | たばこ | は | 麦芽 | や | やまいも | |||||
| アロエ | カモミール | 桑 | 沢ガニ | たらの木 | パセリ | ゆ | 雪の下 | ||||||
| アワビ | からし | クワイ | サンザシ | タンポポ | 蜂蜜 | ユリ根 | |||||||
| い | イカ | カリン | け | 鶏卵 | 山椒 | ち | 茶 | ハッカ | よ | よもぎ | |||
| イチジク | カルダモン | ケシ | し | 塩 | ちょたん | ばっかつ | ら | 落花生 | |||||
| イヌサフラン | 甘草 | こ | 糀 | しじみ | つ | 燕の巣 | はとむぎ | り | 竜眼肉 | ||||
| 岩ぢしゃ | かんじゅう | 鯉 | 紫蘇 | ツワブキ | ハブ茶 | れ | レモン皮 | ||||||
| インヨウカク | き | 木イチゴ | 穀芽 | シナモン | と | 唐辛子 | ハマグリ | レンコン | |||||
| う | ウイキョウ | 菊花 | ごとうし | 生姜 | 冬虫夏草 | ひ | ビワ | わ | わさび | ||||
| ウコン | 銀杏 | 虎丈根 | 女貞子 | 玉蜀黍 | ふ | ふき | |||||||
| ウド | く | クエンヒ | ゴボウ | す | 酢 | ドクダミ | へ | ベニバナ | |||||
| ウナギ | クコ | ゴマ | スイカ | トチュウ | ほ | ボウフウ | |||||||
| 梅 | 葛 | 小麦 | スッポン | トンブリ | ホオズキ | 目次へ | |||||||