| 今回は、「予防医学」の功罪について。私などが学生の頃は、まだ目に見える具体的な貧しさが、 |
| 層として日本にありましたから、貧しい衣倉住で発病し、入院して治癒したとしても、 |
| 退院して再び貧しい衣食住にもどれぱ、再発は必至。医者って何て無カなんだろう、 |
| と「良心的な医者」は考えたものです。それなら医者じやなくて、魯迅のように国手とか国医にならねぱなあ。 |
| 中国の伝統的なコトバでいえば、良医じやなくて良相にならねばとまあ、30年前の学生は、純粋でしたねー。 |
| さて、「予防医学」っていうと、本来それは「伝染病」が病気の主流だった、人類の敵だった時代に、 |
| 声高に叫ばれた「スローガン」でした。 |
| 「伝染病」の予防に、手洗いや消毒が有効なことがわかってき、やがて顕微鏡で伝染病の原困た |
| る細菌が発見され、「防疫体制」がしかれたり、「法定伝染病」などという壊かしいコトバもあり |
| ましたねえ。まさに伝染病(疫病)を防ぐのは、体制であり法津でありといった社会運動、生活運 |
| 動だったわけです。 |
| 前にも述ぺたように、伝染病が先進国で減少したのは、医薬が足ったからではなく、衣食が足っ |
| たからだ、ということを含めて、予防医学がの歴史的役割を果たしたことは、事実です。 |
| ところが、現在間題になっている予防医学は、成人病です.伝染病は、手を洗い、うがいをし、 |
| 栄養と睡眠をとって、生ま物を食べずに、海際で防疫体制をしき、これでコレラの流行あるやなし |
| や、というふうに原困と結果が見やすい。これに対して「成人病の予防」というのは、そのことが |
| 本当プラスかどうかは、何十年もたたなければわからない。何十万人もの人体実験をしなけれぱわ |
| からない。 |
| 現在、多くの成人が隆圧剤やコレステロール・血糖の薬を服用したりしていますが、まさに大規 |
| 模な人体実験が行われているわけです。しかし現在長命でお元気な80歳くらいの方々は、青壮年 |
| の頃から「成人病の予防」なんて、してこなかった人たちだ、ということは覚えておいてよいで |
| しょう。 |
| 20〜30年後に脳卒中になるかもしれないから、血圧を下げようという発想は、常識的に考え |
| ておかしいでしょ。そんな長期にわたる健康管理を「薬」でやるのは間違いだ。それば食事や生活 |
| 習償の間題だ、と思いませんか? 薬は、狂ったバランスをとりもどすために、長い人生の間に短期 |
| 的にときどき用いるべきものでしよ。人生の半分服用しつづけるといったもんじゃないでしょう? |
| 「管理」というのはイヤな言葉ですが、自分が自分の健康に責任をもつ管理(食習償など)ならと |
| もかく、他人(医者)の「管理に身をまかせる」となると、その手段ばどうしても「薬」というこ |
| とになります。 |