一病息災。病気との上手なつきあい方。


5. 漢方薬と現代薬とどちらを選ぶのか?(糖尿病)

今月は糖尿病外来をのぞいてみましょう。ずいぶん混雑しています。糖尿病がみつかった頃は、
1〜2週間入院して、奥さんと一緒に食事指導を受け、そのときは神妙にそのつもりになってみたものの・・・。
現代の生活では、おつきあい、外食が多く、とても1,200カロリーなんていってられません。
月に1回こんだ病院で待たされて、血糖降下剤をもらって服用し、何とか辻つまを合わせている。
こんな糖尿病の方がとても多いのではありませんか?
漢方医学では、2,000年以上も前から糖尿病のことを消渇[しょうかち](のどが渇く消耗性の病気)と呼び、
治療法を挙げてますから、かなり昔から認知されていた病気だとわかります。
以前の糖尿病は水をガブガブ飲み、飲んだそばから甘いおしっこ(糖尿)を多量に
出してしまい、痩せて死んでしまう、というものでした。
血液の中の糖分(血糖)、ひいては尿の中の糖分(尿糖)を下げるのが、インスリンというホルモンである
ということが判明して以来、またインスリンの他にも血糖降下剤が開発されて以来、糖尿病といっても、
さきほど述べたような、みるみる痩せていって死んでしまう、という恐ろしい病気ではなくなりました。
(薬の開発により病像が変遷するといいます)
かつて読売巨人軍で活躍したガリクソン投手は、毎朝インスリンを体内に入れないと死んでしまう、
インスリン依存性の糖尿病です。つまり自分の身体でインスリンを製造する能力がないのです。こういう
方は、Aフィールド(漢方薬だけ)では生活できません。
一般的には、多くの糖尿病の方は、ガリクソン投手とはちがって、インスリン非依存性の糖尿病です。
自分の体内でインスリンは生産されているのですが、不十分なのか、またはインスリンが働きに
くい状態をつくっているからです。こういう圧倒的大多数の方は、まずAでもBでもCでもない(薬に
頼らない)食事内容の変更と、運動の励行(万歩計を持ち歩く、その他)が最も重要ですが、その
後、いきなりBで血糖降下剤を服用するのではなく、その前にAの漢方薬ですませられないか、とワ
ンステップおくことは、薬づけになる割合を大幅に減らすことのできるとても大切な手段のように思
われます。勿論、Cフィールドで生活している方もたくさんおられます。
ところで、医師が貴方の生活を知る間もなくバトンタッチして、主治医がクルクルと変わる大病院
の外来で、どうして糖尿病の方が適切なアドバイスを得られるでしょうか。貴方の生活ぶりをよく理
解して、しかも数年にわたっておつきあいのできる身近な主治医をきちんと作ること、あなたが主治
医を作り、上手に利用することが、治療の第一歩であることを忘れずに。

A:漢方薬フィールド

B:現代薬フィールド

C:ミックスフィールド
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