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生活習慣病は予防できる

メタボリックシンドローム

従来、「糖尿病」「高脂血症」「動脈硬化」「高血圧」といった病気は、加齢とともに成人期に病気になる人が多いので成人病と呼ばれてきました。しかし、これらの病気は、半健康人~半病人という長い時間を経て病人の状態へと進んでいきます。
この連続した状態の時に、個々の努力に置いて生活習慣を変えれば病気が発症しないように予防できるであろうという一次予防の立場から、1996年に「成人病」から「生活習慣病」(Life-style related diseases)と総称するようになりました。

生活習慣病は大きく4つに分けることが出来ます。

1.食習慣が要因となるもの

  • 2型糖尿病・肥満・高脂血症状・高尿酸血症・循環器疾患(心筋梗塞/脳梗塞等)・大腸ガン・歯周病

2.運動習慣が要因となるもの

  • 2型糖尿病・肥満・高脂血症状・高血圧

3.飲酒が要因となるもの

  • アルコール性肝炎

4.喫煙が要因となるのもの

  • 肺扁平上皮ガン・循環器疾患・慢性気管支炎・肺気腫・歯周病

生活習慣病の内、「2型糖尿病」「高脂血症」「動脈硬化」「高血圧」は、特に食習慣や運動習慣と関係が深く、糖質と脂質の代謝異常が病気の発症基礎となっているのが共通です。

インスリンの重要な役割

糖質・脂質の代謝のメカニズムは、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが重要な役割を果たします。
このホルモンは、食事で摂った栄養成分が小腸で吸収され身体の中でどのように代謝されていくのかを決める大切な役割を持っており、結果としてカラダ全体のエネルギーを蓄積するよう働きます。(肝臓・骨格筋にはグリコーゲン/脂肪細胞には中性脂肪となって蓄積)この過程で、過剰なエネルギーは脂肪として脂肪細胞に蓄積され、この量が異常に増大した状態が肥満です。

又、唯一血糖値を低下させる働きを担っているホルモンなので、分泌障害や肥満などによってインスリンの作用が低下する(インスリン抵抗性)とその代償として血糖値が下がりにくく(高インスリン血症)なります。この状態が続くと糖尿病の発症に繋がります。特に日本人は、欧米人に比べ、膵臓からのインスリンの分泌能力が低いので過剰エネルギーを脂肪で蓄えやすいとされています。(肥満になる前に糖尿病になりやすい体質ともいえます)
その上、気をつけなければならないことは、「生活習慣病」は個々に発症もしますが、お互いに関連し合う(マルチプルリスクファクター症候群)場合も多く、各々が軽症でもいくつも重なり合うことによって循環器系の病気(心筋梗塞・脳梗塞など)へのリスクも高めることです。

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