Operaのcafe

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充実した一日は、爽やかな目覚めで決まるのだから。

カフェ・オ・レと焼き立てのクロワッサンでパリジェンヌの朝は始まる・・。といいたいところだが、働く女性の朝が忙しいのは世界共通。しかも、最近のヘルシー志向のためか、パリの朝食も少し様変わりしているようだ。
一日を元気に過ごすスタートとして、朝食はとても大切。栄養のバランスを考え、低カロリーのヨーグルトやフルーツをプラスしたり、てっとり早く食物繊維やビタミンが豊富なコーンフレークですます人も増えている。ドライフルーツやナッツ入りなど、コーンフレークの種類もこのところ急増中だ。

フランス人の朝食に登場する定番の飲み物といえばショコラ(ココア)。日本でも評判になったココアは、子供から大人まで、みんなが愛するフランスの味。朝食向きというキャッチフレーズで、ビタミン入りやバナナ風味などの粉末ショコラがスーパーマーケットに並んでいる。

ミルクたっぷりのほんのり甘いショコラは、目覚めたばかりの体にやさしい。いっぱいのココアでけっこう満腹感を得られるので、時間のない朝はショコラだけで仕事に出かける人も少なくない。

カフェ・オ・レやショコラの伝統的朝食ドリンクに加えて、近頃はアンフゥジョン(ハーブティー)も人気上昇中。
パリジェンヌは、精神状態や時間に合わせ、様々なハーブティーを楽しんでいる。

起きたばかりの朝には、ミントやジャスミンのハーブティー。これにレモンを添えるとさらに効果的だ。
ミントやレモン、ジャスミンには高揚作用があるので、さわやかな気分になりたい朝の香りとして最適。冬のパリで朝シャンする人はすくないけれど、シャワータイムにおすすめの香りといえる。寝不足の朝には、ジャスミンや柑橘系の香水をつけて出かけてみるのもいい。

いつもはあわただしい朝も、休日となると優雅なひとときに変わる。近所のパン屋で焼き立てのクロワッサンやバゲットを買い、自宅でゆっくり過ごす人・・。カフェで新聞を読みながらのんびり朝食をとる人・・。
週末だけは、体が自然に目を覚ますのを待ちながら、気ままに朝を過ごすといった感じだ。

また、スポーツで疲れた心身をすっきりさせるパリジェンヌも多い。今流行りは東洋のエクササイズ。なかでも、太極拳に似たQi-gong(チコンと発音する)が注目されていて、週末の公園では、中国の朝の風景を思わせる集団に出会ったりする。部屋で静かにヨガを楽しんだり、プールでひと泳ぎしたりがパリジェンヌ好みらしい。

それぞれ個性的ではあるが、朝の過ごし方にも、パリジェンヌは自分のスタイルを忘れない。充実した一日は、爽やかな目覚めで決まるのだから。

(1996/12/1)
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