サンフランシスコのゲイ・パレード

同じ人間として一緒になってパーティを作って楽しむ

ダイク・オン・バイクスと称して、皮製のコスチュームで身を包む1000人以上の女性がハンドルを握るバイクグループが、スタートをきってマーケットストリートを爆音とともに行進した。6月の最終日曜日、ゲイ・パレードのために、ダウンタウンにあるマーケットストリート沿いに30万人以上の観衆が集った。これは、今年で32回目を迎える、ゲイやレズビアン、バイセクシャル、また、性転換をした人たちのお祝いパーティーだ。

市長のウイリー・ブラウンもビンテージカーに乗って颯爽とパレードに参加。朝、10時半に、Beale Streetが交差するマーケットストリートをスタートしたパレードは、Eighth Streetが交差する最終地点まで5時間に渡ってマーケットストリートをカラフルに染めあげた。
男性同士や女性同士のカップルが養子縁組によってえた子供をベビーカーに乗せたり、その子供達の手を引いたりして歩くグループや、エイズやブレストキャンサーをサポートするグループ、お手製のコスチュームをはおって自慢気に行進する人たちなど、ゲイやそれを支持する人たちの様様なグループがパレードに参加した。

上半身は何も羽織らず、ジーンズや皮製のズボンだけを穿いて、観客に手を振る、引き締まった筋肉をもつ男性たちの大小の集団。これはパレードを通してゲイのイメージとして映るが、そんな彼らに、観衆から手を振って歓声があがる。

パレードの最終地点は市役所の目と鼻の先。市役所の隣に設置されたメインステージをはじめ、周辺には、イベントが常時行われるステージがテーマにそって(Latin Stage, Asian & Pacific Islanders, SwingOUT Swing Stage, Soul of Pride African American Stage など様々)何セットも組まれ、参加者をトークや音楽、ダンスで抜群に盛り上げた。

こういった大規模のゲイ・パレードやお祭りはサンフランシスコの他にも、ニューヨークやシカゴ、アトランタ、シアトル、ミネアポリスで行われているとか。シカゴでは今年33回目を数えるお祭りとなりデイリー市長も参加した。ニューヨークでのお祭りも、現在の市長、マイケル・ブルーンバーグが自らパレードの先頭を切って歓声を浴びた。ゲイというコミュニティがしっかりと社会に根を下ろして、一般人(?)からの偏見が少なくなっているせいだろうか。

"We've got good food, we've got champagne. We are just here to have fun!"ゲイだろうが、レズだろうが、性転換をした人だろうが、普通の人だろうが、関係はない。同じ人間として一緒になってパーティを作って楽しむのだ。

(2002/08)
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