サンフランシスコの交通標識

幸せホルモンオキシトシン

女性と男性の脳の違いを研究し続けている、市内のある精神神経科医の弁によれば、男性と女性の脳は構造的にも化学組成的にも異なっているという。

その違いから、男女の行動や態度の差が生まれてくると強調している。Why men don't listen & women can't read maps(Allan & Barbara Pease)という本を読んだことのある人は、この精神神経科医の言っていることがよくわかるかもしれない。

例えば、女性の脳では感情をつかさどる部分が何種類ものルートをもっているのに対して、男性の脳では単純なルートしかもっていないという。だから、男性に比べて女性は刻々と変化する状況を鋭く察知して、感情を幅広く表現することになるという。言い換えれば、女性は男性に比べて感受性が高く、まわりの状況に対して反応が細やかに表現されるということらしい。

また、男性の脳は全体としては大きいが、感情や記憶形成をつかさどる部分は女性のその部分のほうが大きいということだ。だから、一旦覚えたことや記憶のなかに焼き付けたことなどを女性はいつまでも忘れないという。
男性がころっと忘れてしまっているような、楽しかったこと、悲しかったことなどの思い出を、女性がいつまでも心のなかにしまっているところなどは、その証明だろうか。

これらは、男女どちらが優れているかということではなく、脳の構造的な違いから男女の行動に差が生まれてくるのは自然なことだと言いたいのだろう。もちろん、世の中にはいろいろな女性がいて、いろいろな男性がいる。一概に、脳の構造がこうだからといって、女性はこんな風で男性はこうな風であると断言はできないだろう。
どの精神神経科医たちも、環境や経験、教育などによる外部からの因子を簡単に片付けるべきではないとも言い切っているぐらいだ。

ただこのようなリサーチの結果が示すところを考慮して、女性だから気づく繊細さを武器に適職を探してみるとか、その差をうまく社会で利用してみてはどうだろうか。得手とする分野で力が発揮できれば、仕事のやりがいにもつながっていくことだろう。

ところで、リサーチによれば、20秒間抱しめられると、女性の脳は自然に女性ホルモンの一種、オキシトシン(oxytocin)を分泌するように作用するという。そうすると、抱しめてくれた相手を信頼しようとする気持ちに動くということだ。だから、相手を信頼する準備がないときには、抱しめられるような状況を作るなということで、逆に、心を許して頼りたいと思う人であれば、20秒間しっかり抱いてもらえるようにしなさいと。
忘れずに覚えておきたい。

(2006/07)
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