結婚披露宴の招待状

仲人という役割の人はいない

披露宴に招待をしていただいた。日本を離れてから何度か披露宴に参加する機会があったけれど、毎回強く感じたのが日本でのそれとの違い。

今では変わったのかもしれないけれど、日本で参加した披露宴は流れや内容で形の決まったものが多く、何度か参加しているうちにもう十分という気分になってしまった。
せっかく祝辞を述べようと思っても肝心の新婦が衣裳がえのために席をはずしていたりと。まるで誰かが述べる祝辞がありましたという事実だけが残ればいいかのように。そしてホテルが提供する選択肢の中から選んだ項目を盛り込んだだけの儀式となっていたような。

披露宴には招待を受けるとカップルで出かけるのが一般的。夫や妻、ボーイフレンド、ガールフレンドが同伴するといった具合だ。せっかくの結婚というイベントをつがいという形でお祝いするのは当然なのかもしれない。

テーブルに座る席順も異なっている。もちろん新郎新婦が招待客にむかって一番前に座るのは同じだけれど、両親や親戚、友達はその日の主役の近くにあるテーブルにつく。職場からの人たちも招待することはあるけれど遠くのテーブルにつくことが多い。要は新郎新婦にとって身近な人ほど近くのテーブルに座るようになっている。

仲人という役割の人はいない。新郎の親友や兄弟がなる介添人ベストマン(Best Man)と数人の介添人グルームズマン(Groomsman)、新婦の親友や姉妹がなる介添人(未婚Maid of honor, 既婚Matron of honor)と数人の介添人ブライズメイド(Bridesmaid)が、ふたりの結婚式や披露宴での立会い人となりお手伝いをしたりする。

介添人のベストマンやブブライズメイド、友人などから主役の紹介やふたりにまつわるスピーチ、祝辞があったりするほかは、基本的にテーブルに同席した人たちと花嫁花婿を種にしていろいろと話をはずませるというのが一般的。その間、新郎新婦が各テーブルを訪ねて話をしてまわる。

披露宴にはふたりで一緒にカットしてその一切れをお互いに食べさせあったりするケーキカットや中央などに設けられたフロアでおこなうふたりのスローなダンスなどが盛り込まれていたりする。
招待客同士が打ち解けたところで後半はボリュームのあがった音楽にあわせて同フロアでみんながダンスをして楽しんだりもする。

新郎新婦が親しい人たちとともに真に楽しむからこそハッピーで記念に残る披露宴となる。この日はふたりのためのもので、人生での大切な節目となる。
メモリアルでふたりらしいものにできたら最高ではないだろうか。

(2010/11)
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