快適睡眠

朝起きても、なんとなくダルい。ムクミが出ているなどは、睡眠不足が原因の場合が多くあります。また、「美人は夜作られる」という名コピー(明色クリンシン:桃谷順天館)のように、ターンオーバー(お肌の生まれかわり)周期と睡眠・美容には密接な関係があります。

健康で美しくあるために、良質の睡眠を得るためのアロマテラピーとハーブの TIPS をご紹介します。

TIPS 4.快適睡眠のためのアロマテラピー

心地よい眠りを誘うアロマテラピーの代表選手は、何をおいてもラベンダーに尽きます。その強い鎮静効果は、睡眠を妨げる疲労、ストレス、緊張、興奮などをときほぐしてくれます。でも、アロマテラピーの基本の使い方で、長期にわたって同じ精油を常用することは効果をうすれさせる事になるので、次の睡眠向きの精油も気分に合わせて使い分けて下さい。

1.肉体的な疲れを感じた時のアロマオイル(精油)

ラベンダージュニパーローズマリー

2.精神的な疲れを感じた時のアロマオイル(精油)

ラベンダーカモマイルイランイランローズゼラニウムクラリセージネロリマージョラム

3.冷房による冷えを感じた時のアロマオイル(精油)

ラベンダーカモマイルジュニパー

4.生理前後の不快感を感じた時のアロマオイル(精油)

クラリセージゼラニウム

5.清涼感を味わいたい時のアロマオイル(精油)

ペパーミントユーカリ

下記のアロマテラピーの方法(記事下段参照)を試して下さい。

アロマテラピーの方法

●芳香浴

空気中に精油(エッセンシャルオイル)の香りを漂わせる方法を「芳香浴」と言います。精油は揮発性が高いので、どんな方法を用いてもその空間に香りが漂って「芳香浴」の状態になります。 基本的な方法として「アロマポット」があります。これは火を使いますのでお子さまやペットがいるお家では、ロウソクを使わない電気で温めるタイプや細かい霧状に分散させるディフューザータイプのものを使うとよいでしょう。

●入浴

リフレッシュしたい時は少し熱めのお湯で短時間入浴します。リラックスしたい時は少しぬるめのお湯でゆっくりと入浴します。精油の量は普通のバスタブで、3~6滴。スパイス系のものは少なめにします。精油は直接バスタブに落とし、よくかき混ぜます。次の人が入る時には3滴を追加します。ひとつかみの自然塩に精油を混ぜると、さっぱりタイプの入浴剤になります。しっとりタイプにしたいときは、1回分5mlの植物性のオイルやミルクに精油を混ぜます。専門店では、精油を水に混ぜ合わせる為の乳化剤なども扱っています。

(注意)夜の入浴は大丈夫ですが、柑橘系の精油が肌に残ったまま日光にあたるとシミや炎症を起こすことがありますので注意して下さい。

●マッサージ

精油を植物性オイルでうすめてマッサージオイルを作り、マッサージしたりスキンケアに利用します。あまりベトつかず、使用しやすい植物性オイルは、ホホバ油、スウィートアーモンド油です。他にも色々な特徴をもった植物性オイルがありますので、専門店で相談しながらの購入をおすすめします。

これらのオイルを「ベースオイル」と言い、お好みのベースオイル10ml(さかずき一杯位)に、目的にあわせた精油を2~3滴落として混ぜ合わせると、マッサージオイルになります。出来上がったブレンドオイルもよく売られていますので、初めてでも簡単にアロマ・マッサージが出来ます。

●蒸気吸入

洗面台や洗面器、ボウルなどに熱湯を注ぎ、精油を1、2滴落とします。頭からバスタオルをかぶり、蒸気が逃げないようサウナのような状態にして、5分~10分位ゆっくり深く蒸気を吸い込みます。この時、目は必ず閉じて下さい。起きあがれない病人の場合は、枕元に洗面器、ボウルなどを置くだけでもよいです。アレルギー性鼻炎や喘息の人は、短時間からはじめて徐々に時間を延ばしながら行って下さい。

●手浴・足浴

手首や足首の上まで浸る洗面器やバケツを用意します。熱めのお湯(入浴よりやや高めの温度)を洗面器やバケツに注ぎ、精油を1~3滴落として手や足を15分位浸します。冬場は、すぐにお湯がぬるくなってしまいますので、お湯を足しながら行います。精油の香りを楽しみながら、ゆったりとした気分で過ごしましょう。好きな音楽を流しながら行うのもよいですね。

●簡単な方法

ティッシュ、ハンカチ、枕カバー、ポプリ、カーテン、カーペットやお湯を入れたコップに精油を数滴落として香らせます。オフィスや外出先でも簡単にできます。

 安眠のために—夏の夜の理想的な過ごし方—
 香りの睡眠術。快適睡眠のための精油とアロマテラピー
 朝を爽やかに気持ちよく迎えたい時のアロマテラピー
 心と身体の状態別アロマテラピーガイド (1)眠れないときのアロマテラピー

TIPS 5.安眠を誘う心地よいハーブの香り

心の状態のあり方が、体の調子に密接な関係があることから、香りを使ってリラクゼーションを求める人が多くなってきました。

自然の成分が発するハーブの香りには、心を癒してくれる効果のあるものが沢山あります。昔から、寝付きの悪い時には、ハーブの香りを使って心地よい眠りに導いていました。

心地よい眠りのためのハーブは?

眠りの浅い人はボダイジュ、冷え症による不眠は体が暖まるカミツレ、心を静めるローズマリー、ラベンダー、レモンバームが向いています。
この他にバーベイン、ホップ、バジル、ベルガモット、セイヨウニワトコ、タイム、ウイキョウ、デイル(種子)などがあります。

1.睡眠前のハーブティー

カミツレ(乾燥花) 1g
デイル(砕いた種子) 1g
熱い牛乳 200ml

熱い牛乳にハーブを入れ3~5分おいてから、茶こしで濾してから就寝30分前に飲む。

2.安眠を誘うハーブピロー

枕もとからハーブの香りがして、ストレスや疲れを癒し、心地よい眠りを誘います。頭痛用のピローにはレモンバーム、ラベンダー、カミツレ、レモングラス、タイム、セージが効果的です。

●ハーブピローの作り方
木綿 30×30cm
リボンャーン 150cm
テトロン綿 少々
フランス刺繍針(No.3~6) 1本

布を中表にして二つ折りにし、ポプリ詰め分を残して縫います。
(ポプリ)
バラ(花弁)1カップ
カミツレ(大匙4杯)
セージ(大匙4杯)
サンダルウッド(大匙4杯)

表を返し、綿にくるんだポプリを入れ、口を閉じる。
リボンャーンで縁をかがります。

 安眠のためのハーブ。安眠を誘い心身をリラックスさせるハーブの香り

内容は保証されるものでなく、医師による診断や治療の代わりにはなりません。

参考資料

リンパを流すと健康になる:大橋俊夫:PHP
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ハーバード&ソルボンヌ大学 根来教授の 超呼吸法:根来秀行:KADOKAWA
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身体革命―世界最先端のアンチエイジングの法則:根来秀行:角川SSコミュニケーションズ
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眠っているうちに病気にならない体をつくる本:根来秀行:角川SSコミュニケーションズ
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「リンパ呼吸」で不調は治る:大橋俊夫:マキノ出版
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むくみ体質をあきらめない:平井正文・廣田彰男・中村正人・鈴木加余子:メディカルトリビューン
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