おしゃべり好きな女性の脳は言語のタンパク質が男性より多い!?

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少女

休暇中の些細な会話。ご両親に連れられた3~4歳ぐらいの女の子と同じエレベーターに乗りました。全く一面識もないその女の子が、パンツを見ながら “Your pant is so cute! I like it!” とニッコリ。思わず “Thank you. Have a nice day!” しか返せなかったけれど、その日は1日中幸せな気分でした。今、思い返しても、おしゃまな女の子の笑顔が浮かびます。未だに捨てられず持っている花柄のパンツです。

「なぜ女性は男性より多く話すのか」

米国メリーランド大学医学部(University of Maryland School of Medicine)のJ. Michael Bowers博士とMargaret McCarthy博士のチームは「なぜ女性は男性より多く話すのか」という理由を生物学的に解明しました。米国神経科学学会誌(The Journal of Neuroscience)によると女の子の脳は「Foxp2」(言語遺伝子とも言語のタンパク質とも呼ばれる)の高い水準をもっています。調査の結果は、動物のコミニュケーションや人の言語の習得に関して性の差を浮き彫りにするかもしれません。

子供時代の早期言語習得と発達において性の差は十分に証明されています。平均して女の子は同じ年齢男の子よりの早い時期からしゃべり始め、より複雑な会話をする傾向があります。しかしながら、研究者達はこの違いの原因と意味を論議しています。以前の研究では、Foxp2タンパク質は人の会話や言語発達において、また、鳥や他の哺乳類の口頭伝達において重要な役割を果たしていると示されています。

脳と行動の性差

現在の研究において、J. Michael Bowers博士とMargaret McCarthy博士のチームが、脳の発達においてFoxp2 タンパク質の出現に性差が関係あるのかどうは、男女間におけるコミニュケーションの違いが根底にあるかもしれないということを調査しました。研究者達は、ラットの脳を研究し人での予備調査を行い、ラットも人も、Foxp2の高いレベルの出現はそれぞれの種において、性的なコミニュケーションにより多く見られるという結果を得ています。

「これは、人や動物において言語と関係のあるタンパク質の出現において、性の違いを報告した最初の研究です」とMcCarthy博士は述べ、「調査結果は、脳と行動の性差がこれまでの理解よりもっと早く確立されている可能性を示しています」と付け加えています。(訳:tori3tori3)
(University of Maryland School of Medicine 21 February 2013)

研究者は彼らの発見を小グループの子供達でFOXP2タンパク質の人に対する予備研究を行いました。ラットとは異なり、人は女の子の方が同じ年齢の男の子より皮質(言語と関係がある脳の領域)におけるFoxp2タンパク質を30%多く持っているということがわかりました。

「私達は、タンパク質がこの上なくおしゃべり好きである人と関連があるに違いないと信じています。鳥類では、オスがほとんどの場合、メスよりもさえずるので結果が似ているのでしょう」「人においては、女の子は良くしゃべります。女の赤ちゃんは男の赤ちゃんより早く音や態度でコミュニケーションをとろうとします。そして年齢と共に女の子は沢山の語彙を覚えるのです」
とBowers博士は話しています。(訳:tori3tori3)
(USA TODAY 21 February 2013)

「主要な発見は、私達がこのタンパク質Foxp2が発声に関与していることを見つけ出したことです」「私達は、全ての推論を終えたとは言えないが、どうして女性は、男性より多くを言葉で語ろうとするのかを明らかにする最初の手段の一つとなるでしょう」とBowers博士は述べています。(訳:tori3tori3)
(University of Maryland School of Medicine 21 February 2013)

女性は、1日に男性の3倍はしゃべるようです。女子会が盛り上がるわけです。他愛のないおしゃべりは気分転換に持って来い。良くしゃべる私が無口になると、家族は「どこか具合が悪いのでは?」と一つのバロメーターにしています。